「宗教は怖い!」 これが残念ながら多くの日本人が抱いている考えです。確かにオウム真理教やイスラム過激派のテロなどによって実に多くの事件が引き起こされてきた近年、人々がそう思うのも不思議ではありません。しかし、すべての宗教が本当に怖い??のでしょうか。
高価で良いものには、「本物」と「偽物」がつきものです。宝石やお金、ブランド品など、残念ながら表面は良く似ていても全く違うものが世の中には出回っています。それが偽物であることを知っていてあえて使っている場合はそれを使う人の自由ですが、本物と信じていて、実は知らず知らずのうちに偽物をつかまされていたとしたらこれこそ悲劇です。皆さんの周りにも、キリスト教と自称しながら実は全く違うものがあることをご存知でしょうか?
ここにあげる団体は、聖書を使いながらも一般のキリスト教の教えからは全くかけ離れたものです。このページの目的はそれらの団体を単に批判するのではなく、多くの皆さんに、そしてその団体に入っておられる方々にもなるべく多くの情報を得て頂き、何がどう違うのかの理解を深めて頂けると幸いです。私たちは、「自分で考え、自分で判断し、自分で選び取るという『最も基本的な自由』」を奪うような宗教(カルトと呼ばれ、反社会的行動をとったり、マインド・コントロールを与える『キリスト教と自称している団体』)についての情報を知って頂きたいと願っています。
もし、あなたご自身やご家族やご友人がそのような団体によって大切な人生を無駄にされていると感じたり、苦しんでおられるようでしたら、どうぞご相談下さい。専門のカウンセラーや機関をもご紹介致します。
〔相談のあて先〕
特に、日本で活動がなされている次の団体の特徴をご説明いたします。
★ @エホバの証人・「ものみの塔聖書冊子協会」
★ A統一教会(世界基督教統一神霊協会)、原理運動、霊感商法
★ Bモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)
キリスト教かそうでないかを見分ける基準には次のようなものがあります・・・
A: 「聖書」以外に独自の経典がある。
・・・キリスト教には様々な教派がありますが、一般のキリスト教会では聖書(旧約・新約)が唯一の基盤であり、完全な神からの啓示であると信じます
しかし...
(エホバの証人)・・・ 聖書の内容がその団体の教えに都合の良いように書き変えてあります。
彼らはイエスが「神」であることを否定しますので、普通の書店で売られている聖書ではなく、彼ら独自の「聖書:新世界訳」(本文を書き変えたり、追加している。又、原文からの訳でなく、英語から日本語に訳されている)を用いて、その団体の教えに都合の良いように使っています。
又、ニューヨークにあるものみの塔の統治体が出す思想が最高の権威ですので、聖書以外の各種の書籍(「あなたも地上で永遠に生きることが出来ます」など)と雑誌が聖書の言葉に勝る権威を持っています。
(統一教会)・・・ 聖書の教えに聞くのではなく、『原理講論』という書物と文鮮明の指示が最も重要な経典と権威です。
(モルモン教)・・・ 『モルモン経』や『教義と聖約』、『高価な真珠』などの独自の書籍類が、聖書に勝る教えの中心となっています。
B: イエス・キリストに対する解釈が全く異なる。
一般のキリスト教は・・・イエス・キリストは神の子、救い主であり、この方とこの方を遣わされた父なる神を信じる信仰によって救いはすべての人に与えられます。
しかし...
(エホバの証人)・・・ イエスはただの人間であり、エホバ神以外によって以外は救われない。
〔イエスは一度も神を「エホバ」と呼ばれた箇所は聖書にありません。又、主なる神を「エホバ」と呼ぶのは誤読であり、正しい呼び方は「ヤハウェ」であることが分かっていますが、今更この団体の名前を変えると大混乱が起きるので、今尚間違った呼び方を使っています。〕
又、この団体は1914年にこの世の終わりを予言していたのに来なかったことから、14万4000人だけが天国に行き、それ以外の人は地上の楽園で生きるという教えを作り出しました。
(統一教会)・・・ イエスの十字架の死は無駄死にであり、不完全であった。教祖:文鮮明によって救いは完成すると教えている。
(モルモン教)・・・ イエスと神と聖霊は別々の神であり、イエスは神(エロヒーム)とマリアとの関係によって生まれた。人間も神になることが出来る・・など、三神論の思想です。
C: 様々のな禁止事項や戒律によって生活の隅々まで規制され、
団体による言論統制がひかれている。
一般のキリスト教は ・・・聖書の語る教えは、本来、不自由な生活ではなく、
神のもとにある自由と解放が与えられる
しかし...
(エホバの証人)・・・ 他の宗教や団体が出す文書は一切読ませない、読まない・・教育が徹底しており一方的な情報しか得られない。第二次世界大戦の時、前線では負けいていても国内では日本が「勝った、勝った」と伝えられ、言論統制がひかれていた時代と非常に似ている。自分たちにとって都合のいい情報だけが彼らの雑誌で伝えられ、外部との接触が限られているので、比較するとか、自分で決断する材料が与えられない。輸血の拒否や格闘技、誕生会などの否定は聖書からの解釈ではなく、独自の歪曲された理解が信者に押し付けられている。自分で考えることが否定され、ものみの塔の教えに忠実な者が良しとされる中で、二世や三世と言われる子供たちに様々な精神的病によって苦しむ人が多い。その昔、天然痘の摂取も禁止されていたが、後日変更されていったように、輸血の禁止も今世界各地の証人たちの間で撤廃への要望が渦巻いており近いうちに変更されるだろうと言われている。又、一度エホバの証人となって脱会または排斥となった人は、家族でも一緒に食事すら出来なくなるというように、人間関係を破壊する悲しい現状がある。特に残念なのは、エホバの証人の独自の解釈(統治体の命令)をあたかも聖書が語っていることのように教え込まれて、熱心に教えを守り続けている人々のことを思うと心が痛い。
(統一教会)・・・ 集団結婚式でも有名となったこの団体は、この世はサタンの支配するものであるから、文鮮明によって特別に選ばれたカップルが家族をつくることで、血と呪いを清める必要があると解いて、独自の結婚を規制している。又、家族・友人にさえ嘘をついてでも文鮮明のために経済的支援を行い、様々な活動(霊感商法)を強いられてきた。キリスト教と自称しながら仏像や印鑑を訪問販売して資金源としてきた。現在、表立っての活動は随分目立たなくなったようだが、手相などによる占いなどから人々を引き込んで、ビデオセンターなどに誘うケースが後を絶たない。元統一教会員たちが起こした「青春を返せ裁判」などに代表されるように、青春期に大切な時間とエネルギー、そして人への信頼感を失った人々の心が癒されるために様々な方々がカウンセリング活動に関わっている。
(モルモン教)・・・ 上の二つの団体に比べると、カルト的要素は随分と低いかのように思われる程、キリスト教的雰囲気を醸し出す努力を行っている。しかし、この団体はモルモン教ではあっても、キリスト教とは残念ながら言えない。かつて一夫多妻制度を奨励し、現在でもユタ州内などでは、秘密裏になされていることが先のオリンピックの時期に話題となった。「モルモン経」が神からの啓示ではなく創始者ジョセフ・スミスによって書かれた空想小説であることを創建当時約15名の責任者のうち、スミスの家族を除く11名がモルモン教会を脱会し語った記録や、長い歴史の中で「モルモン経」が書き変えられていることを知っている会員は少ない。今尚、かつてカトリックの法王無謬説(法王のする事言うことに誤りはないとの思想)のように、モルモン指導者・預言者〔大管長〕は全て正しいとの考えが、エホバの証人の統治体への信仰のように根強く反映している。
私たちは、決して自分達だけが正しいとか、バプテスト教会によってしか救いは得られないとは思いません。全ての人を愛する神は、イエス・キリストによって様々な教団・教派や教会を通して救いと恵みを注いでおられます。しかしながら、キリスト教の名前を利用して、故意に人々を間違った方向に導こうとしている団体を黙って見ていることは出来ません。
かつて教会が歴史の中で異端裁判や魔女狩りのような恐ろしい罪を繰り返すことなく、現代に生かされている私たちは、様々な違った考えを持つ人と対話をし、相手の立場を理解し合い、受け入れていくことを願っています。ここに上げた団体の人々は誠実に真実を捜し求めている人が多いと感じています。しかし残念なのは、それらの人々には限られた情報しか提供できないように指導部によって統制がなされていたり、マインド・コントロールされていることです。願わくはこられらの方々が「様々な情報を自由に入手して、自分で考え、自分で判断し、自分で選び取る」ことがなされることを心から願っています。
「わたしは彼らが熱心に神に仕えていることを証ししますが、この熱心さは、正しい認識に基づくものではありません。
なぜなら、神の義を知らず、自分の義を求めようとして、神の義に従わなかったからです。」
ローマの信徒への手紙10:2-3
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