○ なぜ礼拝は11:02に始まるのですか?

1945年8月9日午前11:02、長崎市に一つの原子爆弾が投下され、7万人を超える人が死に、多くの人々がその後も放射能と被爆によって身体的、精神的、社会的そして霊的な苦痛を受けました。私たちは二度とこのような悲劇がこの地上に起きることがないように、教会は毎週日曜日の礼拝の度ごとに、まことの平和を覚えて祈ります。

○ 礼拝の時に鳴るあの小さな鐘は何ですか?平和の鐘

長崎に原爆が落とされた時、日本人だけでなく、当時韓国朝鮮から強制労働者として徴用されてきた多くの方々も被爆され、命を落とし、後遺症に苦しまれました。

キム・ジョンギ青年もその一人でした。終戦後、全身に被爆による火傷を負い、命からがら実家に帰ったものの、数年間寝たきりとなりました。彼をこのような姿にした日本人と戦争を憎みながら、健康の不安と将来に対する絶望の中で時を過ごされましたが、ある日近くにある教会を訪ねました。そこで、「イエスは敵のために祈り。イエスを十字架につけた人々を赦された。その出来事を通して、神は私たち人間の罪を赦された。憎しみの連鎖を断ち切ることが神のみ心である。」

これら、聖書の福音を聞いて、キムさんはクリスチャンとなり、憎しみから解放され心も自由とりました。1990年代、それまで日本人ヒバクシャにのみなされていた医療支援が海外に住む外国人にも適用されることなり、長崎市内の病院へ治療のため入院されました。その時、この教会を訪ねて下さいました。

そして、キムさんが「本当の平和を作るのは、まずその国と国の人々が交流を深め、友となることです」との熱い思いがきっかけとなり、キムさんの教会と私たちの教会が姉妹教会提携を結び、その後相互の交流が始められました。その際、キムさんとその教会から献品されたのがこの「鐘」です。(金鐘基さんの証し

この鐘を毎週原爆投下の時刻11:02に鳴らし、祈りをもって礼拝を開始します。11時前から黙想をしつつオルガンの演奏が静かに流れる中、鐘が鳴り始めます。その時、オルガンの演奏が止まります。それは、あの原爆投下によって突然、全ての大切な生活が破壊された痛みを覚えつつ、7つの鐘に合わせて祈りを合わせます。

「7」は聖書の完全数です。
①世界に平和を、②日本に平和を、
③長崎に平和を、④(私の住む)地域に平和を、
⑤教会に平和を、⑥家庭に平和を、そして
⑦私の心に平和を・・・と心の中で祈ります。

礼拝と日々の生活を通して共に平和を祈り、平和を実現する働きを担うことを願っています。